電気コストの削減/店舗内の温度ムラ (4)
前回でご紹介した北海道・東北の店舗での「キープエアバランス」での効果が検証できたのち、それ以外の地域においては、送風機や扇風機などを使い空調効率をあげるため「空気循環」を行っていた店舗を中心に、「タバコの臭い・煙」まで循環させている問題を指摘することから営業活動をスタートした。
最初にターゲットとした店舗においては、「タバコの臭い・煙」に対する認識はあったものの、夏場の空調効率を優先とした考えのもとでの実施のため、夏場の冷房を対象とした商談と、北海道・東北の冬場の暖房効率を考えた商談とは逆の条件でのスタートになった。しかし、ポイントは「タバコの臭い・煙」を店舗内に還流させないことで、「スパイラル状の風で、天井から縦に温度層に風穴をあける」特徴を説明、実証し理解が得られたが、電気コストへの意識が高く、キープエアバランスの体感がほとんどないスパイラル状の緩やかな風での空気循環による電気使用量抑制に対する疑問があがった。
そこでまずは夏場の店舗内の天井と床の温度を放射温度計で測ってみることにした。すると大半の店舗で2℃~5℃の温度差があり、特にセッパン屋根の天井高5000の店舗では6.8℃もの差があり、この店舗をデモ店舗として、「キープエアバランス」導入後の温度測定をすると、ほとんどの日で何と温度差が1℃未満まで解消され、エアコンの温度設定もひどい時は20℃まで下げていたのが、この温度差/温度ムラの解消により、25℃~26℃の設定で営業が出来るようになった。
現在の営業活動においては、設備の機能上デモでのテスト導入、「キープエアバランス」電気使用量の削減効果を数字で表せない・測れないなどの客観的な説得がないとの大きなマイナス面はあるものの、この事例を基に、店舗内の温度差/温度ムラを測定することより丁寧なご提案・ご説明をすることを心掛け、導入店舗を着実に増やしています。夏場のエアコンの設定温度を1℃あげることでエアコンの消費電力があるメーカーに聞くと15%下がるといわれていますが10%の削減の実現は間違いありません。是非とも、各店舗での温度ムラにご関心を持たれ、出来れば店内の温度測定を実施することをお勧めしますとともに、お気軽に弊社にお問合せいただけたらと存じます。
次回においては、この実際のデーターを開示させていただく予定ですので、ご一読のほど、よろしくお願い申し上げます。